2018.02.01
機能性・耐久性・コスト面、それぞれに優れた業務用冷蔵設備「プレハブ冷蔵庫」。飲食店・工場など、それぞれの規模に応じ様々な形態で導入いただいているプレハブ冷蔵庫はウォークイン・ロールイン・リーチインの大きく3種類に分類されます。
「それってどう違うの?」導入を検討される方からよくいただくご質問です。確かに業界用語ってわかりにくいですよね…。今回はそんなお声にお応えし、私たち冷蔵設備のプロがウォークイン・ロールイン・リーチイン冷蔵庫の違いについて解説したいと思います。
ウォークイン(walk in)冷蔵庫とは書いて字の如く、歩いて入っていけるようなプレハブ冷蔵庫のことです。後述のお手軽さから飲食店や農園から工場まで様々な事業者さんが導入されています。ウオークイン冷蔵庫、最大の特徴と言えるのは設置場所に特に手を加えることなく(基本的には基礎工事が必要ですが)、そのまま設置することができることです。お店の裏や駐車場の一角など一定のスペースさえあれば、0.5坪から気軽に導入することができます。
プレハブ冷蔵庫の導入実績にて触れていますが、設置場所に関しては恐らくお客様が予想している以上に柔軟な対応が可能かと思います。1.5坪程度のものでしたら、駐車場1台ほどのスペースがあれば設置可能。傾斜があるアスファルトの場合でも、このように基礎を設置することで対応可能となっています。
柔軟な対応が可能という特徴から生まれる最大のメリットは主に以下の2点といえるでしょう。
設置予定場所に「そのまま設置する」ことができるウォークイン 冷凍庫。後述のロールイン冷蔵庫と比較して工事の工程が少なく、組み立てもシンプル。早く・そして安く設置をすることが可能です。某牛丼屋さんみたいですね…。必要とされるスペースさえあれば、工賃を抑え、素早く設置をすることが可能です。作業時間も現地にて冷凍庫を組む場合は1日で、予めメンテナンスをした製品を設置施工する場合は半日ほどで完了できます。
(3坪以上のものは2日~かかります)
お店の拡大などによりプレハブ冷蔵庫の場所を見直さなくてはいけなくなった…。そんな時にもウォークイン冷蔵庫は便利です。「置いてある」ウォークイン 冷蔵庫は別の場所に移動させることが可能なのです。同敷地内での移動なら写真のようにクレーンで移動させることもできます。早くて安くて小回りが利く。それがウオークイン 冷蔵庫の特徴と言えるでしょう。
何とも使い勝手の良いウォークイン冷蔵庫。後述のロールイン冷蔵庫との違いは機能面と価格になります。ウォークイン冷蔵庫は床にそのまま設置する形になる為、段差が残り、その名の通り基本的に「歩いて入る」ものになります。写真のようにスロープを設置するなどして段差を解消することはできますが、普段からたくさんのものをフォークリフト・台車で出入りさせる、冷蔵庫内で加工などといった作業を行うといった機能面を求める場合は次のロールイン冷蔵庫がオススメです。
床にそのまま設置するウォークイン冷蔵庫。これに対してロールイン冷蔵庫とは床を掘り下げるなどして段差を無くし配置するプレハブ冷蔵庫のことです。ロールイン冷蔵庫には次のようなメリットがあります。
ウォークインと比較すると段差がなく、設備・資材の出入りが容易なため、様々な用途にてご利用いただけます。フォークリフトを用いて単純に大きな冷蔵倉庫としてご利用いただくことも可能ですし、食品衛生管理の世界基準HACCPを満たすことで、衛生的な作業空間・クリーンルームとして利用いただくことも可能になります。
こちらの導入実績(36坪のクリーンルーム導入)にあります通り、HACCPによる衛生管理が義務化となったことによりクリーンルームの導入を検討される方が増えてきています。大きな食品工場さんにも導入されているウォークイン冷蔵庫。大きさから機能面まで様々なニーズを満たすことができるというのが最大の特徴と言えるでしょう。
ロールイン冷蔵庫はウォークイン冷蔵庫と比較すると機能面で勝る分、基本的に費用は高くなります。また床材を掘り下げないといけない場合などは同時に工事期間も少しいただくことになります。設置するとその場から移動させるということも基本的に難しいので、今後のこともしっかりとご検討いただいた上で導入されると良いでしょう。
最後にリーチイン冷蔵庫とは写真のように小さな扉から製品を出入りさせるものを指します。一般家庭からすると一番馴染みやすい形かもしれませんね。リーチインの最大の特徴としてはパワフルな冷凍設備を搭載するものが多いということです。通常冷凍庫は-20℃程度のものが多いですが、こちらの形態では-30~40℃となる冷凍設備を搭載することもできます。このため、瞬間冷凍をしたいものを扱う事業者さん、例えばお菓子屋さんなどに多く導入されているものとなります。スーパーやコンビニなどでよく目にするジュースやアイスが置いてある冷却器はリーチインショーケースと呼ばれています。リーチインタイプはコンパクトなため、設置場所を選びやすいというメリットがおおきいです。
以上がウォークイン・ロールイン・リーチイン、3種のプレハブ庫の違いの解説になります。様々に形を変えるプレハブ冷蔵庫。その柔軟さをもってお客様のニーズに応えることができるのがプレハブ冷蔵庫そのもののメリットだと言えるでしょう。どの形態のものを導入しようか迷ってしまった際は当社スタッフにご気軽にご相談ください。設置場所・用途・予算などから適切なものをご提案させていただきます!